現状把握
井原市の人口推移の中で、特にこれから顕著になるのは、地域づくりを主に担ってきた65~75歳の前期高齢者に比べて、後期高齢者の割合が大きくなってくることです。
後期高齢者の数は年々上昇、介護費用額及び被保険者1人1月あたりの費用も年々増え、財政・家計を逼迫してきていることが分かります。地域での生活支援の強化だけでなく、高齢者ができる限り健康で元気に過ごせるかどうかが課題になります。
地域づくりに取り組まなければいけない理由は、地域の暮らしに難しい課題が増えてきていること、深刻化・多様化しているからのこの1点。行政の力で解決できる地域課題は、実際はほとんどなく、地域の力(協力・労力)が必要なものばかり。でも、その力が落ちている。だから、何をやめて、何に力を入れるのかを見極めなければならないところに来ています。(地域住民同士で、支えられるところは支えあうこと、地域で生活に必要な移動・食・住に関わる課題などは住民自ら事業運営することも念頭に置く必要がある)
広域自治の必要性とその役割
人口減少・高齢者人数が増える中で、
①地域の担い手不足(役が減らない)
②負担感の増加(やることが減らない)
の2つの大きな課題を抱えながら、持続可能な地域を目指さなくてはいけないのが現状です。
地域の草刈り、ごみ置き場の管理や防犯灯の設置など、実際に担ってきたのは自治会(地域住民)です。
高齢者の見守りも、行政ではなく民生委員(地域住民)が担っています。
廃校による子育て世代の流出、放棄地の増加、地域の商店の閉店、公共バスの廃止による買い物難など課題が増える一方で、地域を守ってきた方々が今や平均70代を超えようとしており、自治会の存続すら危うくなっています。
これまでの団体や枠組みでは、到底地域の維持や課題解決を進めていくのが困難なことは明らかです。
解決策は、「多様な人材と連携・協働する横のつながりを構築すること」です。
地域運営組織は、これまでの自治会でできないことを補完し解決に導く、概ね小学校区を範囲とした広域自治の枠組みです。
地域運営組織には、大きく分けて2つの型があります。必ずしも、協議と実行の両方を1組織として担う必要はありません。地域課題について多様な人材が集い、話合いができるかどうかが何よりも大切です。
地域づくりで大切なこと
Q&A
改めて、地域運営組織(=まちづくり協議会)に関して、皆さんが疑問に思われる点について、的確な回答と思われるため草津市のウェブサイト回答を引用します。地域運営組織は、比較的新しい枠組みですが全国各地で組織が立ち上がり、地域での話し合いや活動・事業が進められています。